【酸欠少女さユり 月と花束】花を焼べて詩を焼べて

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さユりちゃん6枚目のシングルです。FATEシリーズというアニメオタクの界隈では知らない人はいないだろうというシリーズのFATE/EXTRA Last EncoreというアニメのEDです。ちなみにOPはTMRevolutionの西川貴教です。強い。花を焼べて詩を焼べてというワードが印象的で詩的で力強い曲です。FATEシリーズという物語は過去の偉人を従えたマスターとともに聖杯を奪い合うという、簡単に言えばポケモンみたいなものです。こういってしまうといろいろなところから怒られそうですが、私もFATEシリーズ大好きでこのアニメも少しだけ見ていました。ただ、少し話が難しくて途中までしか見ていないのですが。なんか、アニメに関しては全然詳しく話せなくて申し訳ない。それでもこの詩には進み出すことの勇気をもらえる。特にこの月と花束という楽曲はとても不思議な楽曲だ。バラードのようにゆっくりとした入りからいつの間にか力強い曲調に変わっている。さらに、タイトルの中にある月も花束も歌詞の中に出てこないのが興味深い。それでは歌詞を見ていきたい。

 

花を焼べて詩を焼べて誰より険しく美しく

あの日の傷ももらった愛も

全て焼べて光の方へ

 

この詩でよく出てくるワードは「焼べる」だ。昨今あまり聞かないワードだが、感じの通り火の中にいれることで、要は捨てるということだ。単刀直入にこの歌は取捨選択や断捨離などの過去との決別を果たし一方踏み出すという意味があるのではないでしょうか。さユりちゃんの数ある曲のなかでよく出てくるワードがある。それが月、花、船に関することだ。その中からタイトルに月と花束が入っており、花と詩を焼べている。私は作曲を経験したことはないが、出てくる言葉や入れたい言葉、それらを取捨選択し新しい曲を作るように、現実でも今までの引きずってしまう過去や縛り付けている過去を捨て、新しい光の方へ向かうと受け取りました。取捨選択の結果新しいさユりちゃんとしての一歩を歩むという誓いのような曲だと思います。現にさユりちゃんはこの曲の約1年後ほどに事務所を退所し、個人として活動していきます。もしかするとこの頃からその決意はあったのかもしれません。

 

私はアーティストのインタビューなどを見ることはほとんどない。というのも、歌の意味や思いを知ってしまうと、その曲をそうとしか捉えることができなくなるからだ。聞く状況や時間で捉え方が変わるのが音楽の良いところだと思う。それでもこの曲は私には些か難しく、たまにこの言葉はどういう意味が込められているのだろうと考える時もあります。この曲が特にそうで、たまに情景が見えなくなる時があったので、上の行感の間に調べてみると、インタビューの記事がありました。非常に興味深く楽曲が発表さてから6年ほどたった今でも新しい発見があって感嘆しました。ぜひそちらも読んでほしい。特にカップリング曲のレテと照らし合わせるところがより興味深かった。貼っておきます。

natalie.mu

私はこのようなインタビューを見るのは答えをカンニングするような気分になって避けていたのですが、彼女のことをもっとよく知るためにもっと調べようと感じました。私の感想や考察はまだまだ浅いのかもしれない。不甲斐ない。ただ、もう少しだけ、答え合わせをしないで彼女の楽曲を噛み締めたいと思っている。

 

誰もが今降らしているんだ刻々と鼓動を

引き換えに作っているのは世界だ

甘えてきたんだ誤魔化してた その実感がほしいのに

私が私から逃げたまま手に入る世界なら

もういらないよ

信じなければ傷つかないか

進まなければなくさないか

それでも私は知りたい知りたい進みたい進みたいもう背けない

 

私がこの曲で特に好きな部分。歌詞から溢れ出る決意と強さを感じる。この歌詞を打っている時の感情を表す語彙力が私にはまだないようだ。ただ、今、目頭と心がとても熱い。